GARNET CROW PARK

GARNET CROWの歌詞の意味を考察しているブログです。

10曲目『一緒に暮らそう』

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今回は、同棲ゴリ押しソング『一緒に暮らそう』を深読みしていきたいと思います。

 

一緒に暮らそう

AZUKI七

“雨の気配はない Nai
テレビの音はノイズ あぁ
四角い部屋キーボードを叩く”

外の様子を見てみたり、とりあえずテレビをただつけていたり、落ち着きのない主人公です。

テレビがついてるので、恐らく自宅です。 

キーボードを叩いていますが、作業に没頭している様子はないので、楽しいコト(趣味)はやっていなそうです。

“キーボードを叩く”という言い方が、仕事っぽいニュアンスを感じさせます。

「自宅に持ち帰って仕事をしているが、集中できない」といったシチュで解釈しておきます。

 

“少しくらいのスマイル Smile
振り向き手を振るくらい
出来ない性格 チクリ胸が痛む”

(恐らく)恋人との別れ際のクソムーブについて脳内反省会をしています。

集中できてない理由はコレです。

「別になんてことないっすよ」みたいなポーカーフェイスで、振り向きもせず颯爽と立ち去る自己満のイキリ別れです。

強がりというか、素直になれない面倒な性格です。

 

“手紙を書いたり返事を出したり未来につながる行為?”

遠距離恋愛で手紙のやり取りは続いているようですが、「これ未来に繋がってんの?」というモヤモヤした状態です。

こういう不安があるということは、相手とちゃんと将来を約束しているワケではなさそうです。

 

“ね. 一緒に歌おう 週末は外食しようよ
温もりとセットの関係がいいじゃない
眠い夜 話をしたりね いつまでも海岸歩いたり
今と明日をただ感じていたい
なんでまだ君は一緒に暮らしてくれない now&then”

かなり生活感のある願望がずらりと並んでいます。

壮大なロマンよりも、日常の小さな幸せをご所望です。

主人公は社会人だと思われますが、遠距離恋愛のため気軽に会うこともできず、せっかくの土日がクソ退屈で仕方ないのでしょう。

週末というワードが出てきているので、“今と明日”というのは「土曜日曜」だと解釈します。

眠くてもダラダラ話しこんでみたり、夜中に海岸を延々散歩してみたり、翌日も気にしなくていい土曜だからこそできるサイコーの夜ふかしイベントで癒やされたい!ということです。

仕事のみの平日に味気ない休日、楽しみのない社畜生活でストレスがモリモリ溜まっているようです。

“なんでまだ君は一緒に暮らしてくれない”と言っているので、相手の決断を待っている状態だと思われます。

向こうは同棲とか結婚を考えるほど思いがないのか、なかなか決断できないチキン野郎なのかもしれません。

 

“これが終わりじゃない Nai
メランコリックな miss あぁ
“後の祭り”って嫌な響きだ”

また過去のミスについてごちゃごちゃ悩んでいます。

 

“愛想笑いにも社交辞令にも少しも慣れないな”

ここのフレーズから思い浮かぶのは、「社会人になりたて」です。

一つ前のブロックの歌詞も、恋愛関係でのミスではなく、仕事のミスのことだと解釈します。

この辺から、慣れない社会人ライフで相当メンタルに来ており、とにかく一日中(特に夜中)一緒にいてほしいという主人公の心境が見えてきます。

会って遊べたとしても、また一人の部屋に帰って寂しく眠らないといけないので、「一緒に暮らそうぜ、終日トゥギャザーしようぜ」ということです。

 

“ね. 一緒に笑って 哀しい映画に泣こうよ
今と明日をまた満たせばいいじゃない
短い記憶の中で生きるようにはできていなくて
息の詰まる思いに囚われるけど
二人ならばきっと楽しい筈だよ now&then”

“今と明日をまた満たせばいいじゃない”とあるので、前は土日によく会っていたと思われます。

“短い記憶”と言っているので、それは長期間ではなかったようです。

満たされていた頃の短い思い出にすがるだけでは、現実を乗り切れないということです。

 

“ね. 一緒に踊って 24 時間中眠ろう
今と明日はまだ続いてるから
リアルでちっちゃなトラブル 夜の湾岸線ドライブで忘れちゃう
綺麗な冬空(そら)だ
今すぐ君と一緒に暮らしたいな now&then
このままじゃまだ...
心は彷徨う...
二人で暮らそう”

“綺麗な冬空(そら)だ”と具体的な感想を言っているので、ここの歌詞ではたぶん相手と実際に会っています。

“リアルでちっちゃなトラブル”とあるので、恋人とは関係ないところで、個人的になんかイヤなこと(たぶん仕事関係)があって忘れたかったのでしょう。

ドライブデートで一瞬現実からエスケープするも、やはりそれだけじゃ足りないようで、一緒に暮らそうぜとひたすら繰り返しています。

歌詞全体を読んでみて気になったのが、相手の特徴が書かれてないということです。

主人公がひたすらグチや己の願望を垂れ流すのみで、相手に対する愛情があまり見えてきません。

真剣に二人で生きていこうと考えているのではなく、「とにかく今リアルがうまくいってないから、休みの日に一緒にいて忘れさせてほしい」という短絡的なワガママで、同棲をゴリ推している印象です。

ストレスで精神が不安定なのか、やや暴走気味なきらいがあります。

 

まとめると、「社会人なりたてで精神的にキツく、癒やしとなるハズの土日も一人でつまらないので、すがるように遠距離の恋人にひたすら同棲をせがむワガママソング」ということになります。

 

・ひとこと感想

辛い毎日から逃げたくて、衝動的に誰かと一緒にいようとしてしまうこと、ありますね。

 

(※本記事の内容はすべて個人的な解釈によるものです)